保育士として働くことは、子どもたちの成長や発達を支援するやりがいのある仕事ですよね。
しかし、その一方で厳しい労働環境や低い給与、人手不足による業務負荷の増加など、様々な課題も抱えているのではないでしょうか？
特に、40代になると、子育てやライフスタイルなどに悩み、働き方の見直しを考える方も多いことでしょう。
そこで今回は、保育士を辞めたいと悩んでいる40代の方に向けて、40代の保育士が辞めたいと思う理由や、転職を成功させるコツなどをお伝えします。
まずは、40代で保育士を続けるか転職するか悩んでいる方は、自分がどのような働き方を望んでいるのかを見つめ直すことが大切です。
転職を考えているのであれば、保育士専門の転職エージェントの活用がおすすめです。あなたに合った求人情報を探してくれますし、スムーズな転職を叶えられますよ。
この記事で新たな一歩を踏み出すためのお手伝いができれば幸いです。
40代で保育士を辞めたいと思う理由
今まで保育士を続けていたものの、40代になって保育士を辞めたいと思うのにはいくつかの理由があります。どのような理由があるのか、改善方法を詳しく紹介していきます。
保育の仕事内容に疲れた
保育の仕事内容に疲れた理由は、保育士がやるべき仕事が多すぎて、ストレスがたまりやすいからです。疲れがたまりやすい原因を改善することで、ストレスを軽減できます。
厚生労働省が実施した「保育士・幼稚園教諭等に関する調査」によると、保育士の仕事におけるストレス要因として
- 仕事量が多い
- 保育園の規則が厳しい
- 保護者の育児方針に従えない
などが挙げられています。
また、保育士の業務には保育以外に、掃除、書類作成など、仕事の幅が広いため疲れがたまりやすいといわれています。
保護者の育児方針に従わなければならない場合もあり、保護者との間で意見が合わないと更にストレスになりますよね。
仕事内容に疲れた場合は、保育士業務の中でストレス要因となっているものを減らすことが大切です。また、働きやすい職場にするためには、上司や同僚とコミュニケーションをとり、困ったときには頼ることも必要と言えるでしょう。
給料が低い
保育士の平均年収は、全国平均で約300万円前後と言われています。しかし、一般職についている40代の平均年収は360万円ほどと言われています。このように、一般的な職業の給料と保育士の給料を比較すると低いと感じますよね。
また、厚生労働省の調査によると、保育士の中には、賃金についての不満が高い割合で報告されています。調査によれば、保育士のうち約6割が「仕事に見合った賃金をもらえていない」と回答し、約4割が「今後の給与改善に期待していない」と回答しています。
保育士の給料が低い理由は、保育園の運営費用が高く、利用者負担が少ないためです。しかし、資格や経験を活かせる職場を探すことで、収入アップの可能性があります。
体力的にきつくなった
保育士は体力的にきつい仕事です。40代になるとさらに身体的な負担が増え、仕事に疲れを感じるようになります。
保育園や幼稚園では、おむつ交換や抱っこ、外遊びなどで体力が必要とされ、年齢を重ねるごとに働くことが辛く感じて「もう辞めたい。」と考えることもあるでしょう。
特に、若い保育士が少なかったり、働く保育士自体が少ない保育園では、40代以降の保育士が力仕事を任される機会も増えます。
体力的な負担をできるだけ少なくするためには、保育士の人数が多かったり、若い保育士を積極的に採用している保育園で働くことを検討しましょう。
上司や同僚との人間関係が合わない
保育士は、チームで働くことが多く、子どもたちの安全を守るためにも円滑な人間関係が重要です。しかし、上司や同僚との人間関係がうまくいかず、ストレスを抱えてしまう場合もあります。
特に40代の保育士は、後輩や上司の相談にのったり、中間層の年齢という理由で板挟みに合うこともあります。その結果、仕事に対するモチベーションが下がったり、ストレスがたまったりして辞めたくなってしまいます。
上司や同僚との人間関係が原因で保育士を辞めたいと悩んでいる場合は、コミュニケーションを大切にし、ストレスをため込まずに相談できる環境を作ることが解決の糸口になるかもしれません。
- 周りに相談できる人がいない
- ストレスがたまり過ぎて体調不良が続いている
- 仕事に行きたくない
このように悩んでいる方は、転職も考えてみましょう。特に、体調に問題が出てしまっている場合は早めの対処をおすすめします。
キャリアアップの道がない
保育士は、専門職であることからキャリアアップの道が限られています。そのため、40代になって保育士を辞め、他の職種へ転職を考える方も増えてきます。しかし、40代で保育園以外の仕事に転職するのは難しいのが現状です。
ただし、保育士資格は他の分野でも活かすことができるので、別の職種へ転職する場合には強みになることもあります。
保育士資格は、子育て支援機関や、子ども関連の業界での就職に有利になることがあります。また、保育士資格を活かした転職を希望する場合は、保育士向けの求人情報を扱う転職サイトを活用することも一つの手段です。
万が一、保育士以外の職種に転職する場合は、保育士資格を活かすことができないため、新たに資格取得などをする必要があります。
結婚や子育て、家庭の事情などで辞めたい
保育士を辞めたい40代の中には、結婚や子育て、家庭の事情により、仕事との両立が困難になってきたため、辞めたいと考える人も多くいます。このような場合は、自分のライフスタイルに合わせた働き方をすることが大切です。
厚生労働省が2021年に発表した「子ども・子育て統計」によると、女性の出産年齢が高くなっており、40代に入ってから出産する人も増えています。また、厚生労働省が実施した「働く女性に関する調査」によると、女性の6割が子育てと仕事の両立に悩んでいることがわかっています。
特に40代は、自分のライフスタイルに合わせた働き方をすることが大切です。また、転職先としては、自分のスキルや経験を生かせる職場を重点に置いて選びましょう。
保育士を辞める前に考えておくべきこと
保育士を辞める前に、今後のライフスタイルを考え、十分な準備をすることが必要です。転職や異業種への挑戦を考えている場合には、自分自身が持つスキルや強みを把握し、将来の目標を考えておくことが大切です。
保育士は、子どもたちの成長を支援するやりがいのある仕事ですよね。その一方で、長時間労働や、給与の低さなどの問題点もあります。実際に、保育士の離職率は増加し、保育業界が労働力不足におちいっています。そうした中で、転職や異業種への転職を考える保育士が増えているのが現状です。
保育士を辞める前には、以下のようなことを検討してみましょう。
- 転職先の業界や職場の環境、労働時間や給与など、今までの保育士とは違う点を十分に理解する。
- 転職に伴う費用や手続き、退職金や年金など、今後のライフプランに影響を与える点を把握する。
保育士を辞めた後のことも考えておくことで、退職後の不安や後悔などを最小限にすることができますよ。
保育士を辞めて良かったこと、後悔したこと
さまざまな理由から保育士を辞めたいと考えているかと思います。行動に移す前に、実際に保育士を辞めた方が辞めて良かったこと、後悔したことの内容を知っておきましょう。
保育士を辞めて良かったこと
保育士を辞めて良かったことは、以下のような内容があります。
- ストレスや体力的な負担が軽減された
- 自分に合った仕事やライフスタイルを見つけることができた
ストレスや体力的な負担が軽減された
厚生労働省の調査によると、保育士の退職率は業種全体で最も高く、定年退職以外の理由で退職した保育士の割合は42.4%で約半数です。
このような高い退職率は、保育士が抱えるストレスや負担が大きな要因となっています。
保育士を辞めることで体力的な負担も軽減されるため、今まで感じていたストレスが大幅に減ったと感じる方が多いです。
自分に合った仕事やライフスタイルを見つけることができた
保育士を辞めて他の職業に転職した方の中には、前職よりもストレスや負担が軽減され、自分に合った仕事やライフスタイルが見つかったと感じる方が多いというデータもあります。
転職することでストレスが軽減されるだけでなく、時間や金銭的余裕が生まれたという方もいます。特に、金銭的に余裕ができると、将来的な不安が軽減されるメリットもあります。
保育士を辞めて後悔したこと
保育士を辞めた後に後悔したことは、以下のような内容があります。
- 安定した収入が得られない
- 職場での人間関係が悪かった
- 新しい職場での仕事になじめなかった
これらは、保育士を辞めた後によく聞かれる内容で、転職に失敗してしまった場合には特に起こりやすい問題です。
安定した収入が得られない
保育士は、一般企業に比べて収入が低いことが多いだけでなく、非正規雇用で働く方も多いので給与が不安定なことが問題となっています。
しかし、保育士を辞めた後に転職したとしても、新しい職場の給与水準が低かったり、非正規雇用の仕事しか見つからないこともあります。このように、今よりも収入を増やしたくて保育士を辞めたのに、結局は収入が安定しないことが後悔の原因となることがあります。
職場での人間関係が悪かった
保育士の職場は、男性保育士が増えてきたものの、まだまだ女性保育士が多いのが現状です。女性が多いと人間関係が複雑になり、ストレスを抱えることも多いでしょう。
しかし、転職先が保育園でなかったとしても、人間関係で悩むことはあります。
男性社員でも性格が良いとは言えない人もいますし、上司や同僚で自分と合わない人もいる可能性もあります。
新しい職場での仕事になじめなかった
保育士は、保育活動、教育などを行う仕事です。転職した先での仕事内容が保育士と大きく異なる場合は、職場になじめないことがあるでしょう。また、仕事内容についての説明が不十分だったり、研修が不十分であったりする場合もあります。このような場合、仕事に対するモチベーションが下がり、後悔の原因となることがあります。
自分にとっての最適な選択をするためにも、保育士を辞める前にあなた自身が納得できるまで考え抜くことが大切です。
40代の保育士が転職を成功させるコツ
保育士を辞めたいけれど、他の仕事がみつかるのか不安・・・。
転職は、年齢が上がるにつれて難しくなると言われています。しかし、
自分の得意なことや興味のあることを活かし、転職先を見つけることができれば40代でも転職は可能です。
ここでは、40代の保育士が転職を成功させるためのコツをご紹介します。
自分が得意なこと、興味のあることを考える
自分が得意なこと、興味のあることを考えることは、転職活動において必須です。自分が本当にやりたいことを見つけることで、転職後も長く働くことができますよ。
保育士から一般企業に転職するときには、自分が得意なことや興味のある仕事を中心に探しましょう。
たとえば、保育士として働く中で、コミュニケーション能力や子どもと接する能力が自分の強みだと感じているなら、販売員や営業職など、人と接する仕事が向いているかもしれません。また、保育士としての経験を活かせる、保育士向けの派遣会社や教育関連の企業の求人もあります。
自分が得意なことや興味のあることを考えることで、転職後もやりがいを感じながら働くことができます。また、保育士としての経験を活かせる業界や職種を探すことも重要です。自分自身を客観的に見つめ直し、転職先を見つけてみてくださいね。
経験を活かせる業界を探す
保育士としての経験を活かせる業界を探すことで、自分がやりがいを感じながら働くことができますよ。医療・介護・福祉業界や教育関連の企業などが、保育士が転職しやすい業界です。
厚生労働省の労働力調査によると、保育士が転職する理由の上位に、「職場環境が悪い」「給与が低い」「キャリアアップができない」というものが挙げられています。保育士が転職をするときには、これらの課題に対して改善された新しい職場を探すことが大切ですよ。また、近年では、保育士の需要が高まっていることから、転職市場も活発になっています。保育士が自分自身のスキルや興味に合わせた新しい職場を見つけるためには、転職活動を積極的に行い、情報収集を行いましょう。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用することで、自分に合った転職先を探すことができますよ。特に、保育士専門の転職エージェントは、保育士向けの求人が多数あり、転職活動に必要な情報収集や面接対策、交渉などもサポートしてくれます。
また、保育士業界に詳しいエージェントが多く在籍しているため、通常の転職エージェントより適切なアドバイスを受けることができます。
求人情報をしっかりとチェックする
求人情報をしっかりとチェックすることは、転職成功のために欠かせません。転職先の情報収集がしやすくなり、自分に合った職場を見つけることができますよ。
求人情報には、職場の雰囲気や福利厚生、給与などの詳細な情報が掲載されています。また、求人サイトや企業のウェブサイトから、社風や理念などの情報も収集できます。このような情報を確認することで、自分に合った職場を選ぶことができるでしょう。
転職後に公開することがないよう、情報収集をしっかりと行い、自分に合った職場を選びましょう。
保育士を辞めたい40代の方の疑問
保育士を辞めたい多くの40代の方が知りたいと思っている疑問にお答えします。
40代保育士の平均給与は？
総務省統計局の「平成30年度労働力調査の結果に基づく賃金構造基本統計調査」によると、正社員の40代女性の平均月収は約30万円となっています。年収に換算すると360万円ほどになります。
保育士の平均給与は、全国平均で年収約300万円前後と言われています。ちなみに、40代保育士の平均給与の調査はされていないため正確な結果はありません。ただし、保育園によって給料に大きな差がありますので、場合によっては、一般企業と同等かそれ以上に収入をもらっている方もいます。
40代保育士の退職金は？
40代の保育士が退職するときには、労働者に支払われる退職金が適用される場合があります。
しかし、退職金の支給については法律で定められているわけではなく、企業によって異なります。また、公立保育所や認定こども園などの公的な施設に勤務している場合には、公務員と同様に退職手当が支給されることがあります。
ただし、厚生労働省が2018年に実施した調査によると、保育士の平均退職金は約290万円とされています。ただし、これは全年齢層の平均退職金であり、40代の保育士の退職金額とは異なる可能性があります。
まとめ
今回は、保育士を辞めたいと悩んでいる40代の方に向けて、40代の保育士が辞めたいと思う理由や、転職を成功させるコツなどをお伝えしました。
保育士は仕事の大変さに比べて、給料が少なかったり、ストレスが多かったりと大変な職業です。「保育士を辞めたい。」と思いながら働き続けるのも辛いですよね。
しかし、40代の方が保育士を辞め、一般企業などの異業種で働くことは想像以上に大変なことです。
・保育士の仕事自体は続けたい
・もっと給料の良いところで働きたい
という希望があるならば、保育士専門の転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか？
保育士の転職エージェントなら、転職情報の収集や求人票の比較などを代行してくれるので、自分で時間をかけずに転職活動を進められますよ。
また、職場の内情や待遇面など、求人票ではわからない情報を入手しやすくなるメリットもあります。
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